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2011-01-29

マグマ 真山仁

新エネルギーを取り巻く、マグマのような欲望と熱意。

外資系ファンドに勤める野上妙子は、地熱発電を研究運営する日本地熱開発の再建を任される。
地熱発電の大いなる潜在能力と可能性を信じ、再建を模索するが――。(amazon内容紹介より)

『ハゲタカ』に引き続き、読書系女子さんのオススメ本です!
ここでも蠢いているのは、「欲望と怨恨」。
利権を手放したくない政治家や業界団体、事なかれ主義のお役所が
“夢の”クリーンエネルギー実現を阻みます。
欲深いおっさんらには虫酸が走りますが、果たして私を含む国民はどうなのでしょう。
利便性という利権にしがみついてはいないか?
快適な温度と明るい照明、スムーズなPC環境、当たり前のように動いている電車。
この便利さを手放せるかといったら…すいません無理です、とうなだれるしかありません。
読書系女子さんも記事の中で引用されていますが、

「プリウスを買えば、それでおしまいかね?
ヨーロッパ人は、長い民族抗争の歴史の果てに日米よりも早く成熟社会を迎えた。
その結果、彼らは競い合うことではなく、果たすべき責任をより明確にして生きることを自らに課した気がする。
(略)
では、翻って、この国はどうか。
大枚をドブに捨ててでも、子孫のため、地球のために便利さに背を向ける選択をする勇気をもつ人間がどれぐらいいるのか。
それは、残念なほど少ないんじゃないだろうか……」

あぁ、耳が痛い。
日本は、まだまだ未成熟な国なんだなと思わずにはいられない。
環境先進国たり得るだけの技術を持っているのに…これはもう国が政治が、という問題じゃなくて、
国民一人一人の意識の高さが違うんですね。はぁ。

マグマ (朝日文庫)マグマ (朝日文庫)
(2008/03/07)
真山 仁

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2011-01-22

利休にたずねよ 山本兼一

刃のような美意識。

内容(「BOOK」データベースより)おのれの美学だけで天下人・秀吉と対峙した男・千利休の鮮烈なる恋、そして死。

完璧さを求めない、日本人独特の美意識が張り巡らされた作品。いやはや酔いしれました。
文章もスッキリとして読みやすい。「折り目正しい」という言葉がぴったりな気がします。

しかし、美意識の高い人って生きるのが大変そうだなぁ。
Mみたいに、少々ぼんやりしてて無頓着なぐらいが生きるには楽だと思うけど。
…余談ですが、仕事で食品カタログの撮影に立ち合った時のことを思い出しました。
シェフやデザイナーが、なかなかOKを出してくれない。
光の当たり具合やケーキの断面の美しさ、ソースの艶。
Mの目には、どれもおいしそうに映るんですけど…ダメなものはダメらしい。
「もういいんじゃないですかね?」と言いそうになりましたよ。(えっらい時間がかかるのです)

高すぎる美意識は時に人を苛立たせる。
利休の内面を理解できない不安と劣等感が、時の権力者たちの神経を逆なでしたのでしょうか。
いやはや、こんな男と暮らす女は大変だわ。
宋恩さんはいい女だなぁ。控えめに見せる嫉妬も、毅然として見届け人と対峙する姿も素敵です。
解説で宮部みゆきさんも書いていましたが、利休が「最も深く愛した女性は、やっぱり宋恩」なのだと思います。
物語の鍵となる「高麗の女」はあくまで憧れであり、彼が追い求めた「美」の象徴に過ぎない。
決して手に入れられないものを得ようと、もがき続けた一生だったのですなぁ。

利休にたずねよ (PHP文芸文庫)利休にたずねよ (PHP文芸文庫)
(2010/10/13)
山本 兼一

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2011-01-16

『ゴールデン・スランバー』伊坂幸太郎

負けないためには、逃げるしかない!

俺はどうなってしまった? 一体何が起こっている?
首相暗殺の濡れ衣を着せられた男は、国家的陰謀から逃げ切れるのか?(amazon内容紹介より)

伊坂作品は何冊か読んでいますが、何故かあまり印象に残る作品が少ないのですよ…。
死神の精度』とアンソロジー集『エソラ』に収録されていた『魔王』の前半部分(決して『魔王』ではない)は好きで、
「伊坂作品は短編の方がいいな~」と思っておりました。

完璧すぎる、というのが一番の理由かもしれません。
伊坂作品を読むと、なぜか体操競技が頭に浮かぶワタシ。
ぐるぐる回ったりひねったりして、最後にぴたりと着地。ビシッとポーズ!
競技の最中は夢中にさせられるし、その着地の見事さにうっとりとするものの…どうにも心に残らない。
でもまた見ちゃう(読んじゃう)。

その点、この作品は着地していない。鉄棒からポーンと離れてそのままどこかへ行っちゃった感じです。
彼を嵌めたのは誰なのか、という最大の謎は明かされぬままですし、「生き延びる」ことが一番大事とはいえ、
この終わり方はあまりにやり切れない。
でも終わってみると、コレ以外のラストは考えられないような気がしてきます。
そして何より、文句なく面白い。スリリングでスピーディ。ページを捲らずにはいられません。

「あいつら」が誰を指すのか自分でも分からないことにぞっとする。
俺は、何者と名指しもできない相手によって、人生をつぶされているのか、と寒気がした。

姿の見えない「あいつら」の周到さ・強大さが、そりゃもう不気味で恐ろしい。
『モダンタイムス』に通じる怖さがあります。
現実とは異なる設定の「日本(仙台)」が舞台にはなっていますが、全くのフィクションとも思えないところが、またコワイ。
マスコミを通じて得ている情報は、一体どこまでが本当なのか、とか。
気づかないまま私も「あいつら」の望む方向に進まされているんじゃないか、とか。色々考えさせられます。

随所で差し伸べられる救いの手もいいし、伏線を活かした始末の付け方はさすが粋です。
映画もかなり良いらしいので、観てみようかな~。

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2011-01-10

12月読了本

3年後のカラダ計画』 槇村さとる
ここ3年、カラダにガタがきているのをひしひしと感じています…。
気になったのは、体の緊張を解くという「アレキサンダー・テクニーク」と「エネマ」!
「エネマ」ってのは腸内洗浄のことで、要するにカンチョー、です。
すごーく気になるのですが、精神的なハードルが越えられず二の足を踏んでます。ううむ。
コレ以外には特に目新しい情報はありませんでしたが、作中で挙げられている参考文献がとっても面白そうなので、
ぜひ読んでみたいと思います。

ボッコちゃん (新潮文庫)』星新一
装飾を極限まで削ぎ落とした文体とストーリー。
登場人物の名前さえないのに、こんなにも人間くさい欲望や残酷さ、愚かさを感じられるのは何故かしら。
星氏らしからぬ残虐さが異彩を放つ「悪魔」と、
いかにも星氏らしい洗練されたアイロニーが光る「おーい、でてこーい」が印象的でした。

たそがれ清兵衛 (新潮文庫)』藤沢周平
表題作のほか、「ごますり甚内」「ど忘れ万六」「だんまり弥助」「日和見与次郎」等、
その風体性格ゆえに、ふだんは侮られがちな侍たちの意外な活躍を描く異色連作全八編。(「BOOK」データベースより)
普段は馬鹿にされているけれど、実は剣の達人、というスーパーマン的設定がいい。
主人公たちが「女性にやさしい」というのも、この作品を好きな理由です。
(時代物において女性は軽んじられがちですからねぇ)
表題作の「たそがれ清兵衛」、ほのぼのとユーモラスな「ど忘れ万六」、
斬り合いのシーンはもちろん、舌鋒鋭く家老一派を糾弾するシーンが痛快な「だんまり弥助」が特にお気に入り。

いやもう、先月は全然読めず…。
仕事が(珍しく)バタバタしており、低スペックなMの脳みそはあっという間にオーバーヒート。
初見の作品を読んでも、なかなか頭に入ってこないので、既読のものを手に取ることが多くなってしまいました。
SFや時代物(=現実逃避)で、しかも短編(=脳みその負担軽減)。
以前、氷香さんに「試験勉強の気分転換にどうぞ~♪」とおススメした作品を自分で読んじゃってます…。

その他
『ハゲタカⅡ(下)』 真山仁
『隠し剣孤影抄』藤沢周平
『隠し剣秋風抄』藤沢周平
『ゴールデン・スランバー』伊坂幸太郎

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Author:本読み人M
8割方活字でできています。
ミステリや時代モノといった
エンターテインメント小説が大好物。
摂取した活字の感想を
吐き出して参ります。

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